奈良井木曽の大橋(長野県楢川村)



  おそらく全国700の道の駅の中で、完全に無人なのはここだけ
だろう。「管理人にご用件のある方は○×まで電話してください」と
いう立て看板があるだけなのだ。もちろん、物産館もなければレス
トランもない。道の駅のコンセプトが若干変わってきている今では考
えられないことだが、1994年当時の道の駅の基本スタイルを考え
れば、このような駅があってもちっとも不自然ではない。道の駅は本
来、休憩所である。トイレと公衆電話が保証された、休憩施設なの
である。物産館やレストランは後から付随してきたものであり、「必
ずなければならない」というものではないのだ。
                         【奈良井木曽の大橋】の敷地内にあるのは、駐車場、トイレ、公
衆電話、芝生の園地、そして奈良井川に架かる一本の橋。これです
べてである。そして、このうちの“橋”こそが、駅名の由来になってお
り、また、この駅最大の見所でもある。2003年7月に訪れた時に
は、残念ながら改修工事中で、写真(上)のように桁の部分がシート
で覆われていた。総檜造りの太鼓橋で、実際に渡ってみると、遠くか
ら見た以上にアップダウンが激しい。冬季には凍りついて、とても渡
れたものではないだろう。外観が美しいので、わざわざこの橋の写
真を撮りに訪れる人も多いようである。
  また、この駅は近くの旧宿場町“奈良井宿”の観光拠点としても
利用できる。写真(下)のように、古い街並みがそっくりそのまま残っ
ている。面白い点としては、民家にはことごとく屋号がついているということ(越後屋、中村屋など)。地元の
人に聞いた話では、お互いに屋号で呼び合うのがほとんどで、顔見知りなのに本名を知らないということも
珍しくないのだとか。
  なお、この駅もスタンプラリーに参加しているのだが、無人駅で管理ができないため、スタンプはお隣の【木曽ならかわ】に置いてある。