月夜野矢瀬親水公園(群馬県月夜野町)

  人里離れた場所にある駅だが、山深いというよりは高原と表現した方が似合うような場所で、敷地を広くとってある。私は元来、あまり広すぎる駅は好きではない。ザッと見て回るだけで1時間もかかってしまうようでは、道の駅の本来の存在意義に反すると思う。サッと見て5分、じっくり見て30分というのが理想的な駅だと思う。
  その意味では、この駅はあまり好ましくない性質である。敷地がやたらと広大なのだが、あまり意味を見出せないような庭ばかりで、1時間かけて歩いてみたけど何も印象に残らなかった、というパターンになりがちである。
  しかし、ただ一つだけ、強烈に印象に残った施設があった。それが、駅名の由来にもなっている矢瀬遺跡。敷地の一角に、国指定の遺跡が組み込まれているのである。しかも、見学無料24時間可。考古学好きの私としては、これをやられたら取りあげないわけにいかない。
  ここには、今から3500〜2500年前のものと思われる集落跡があり、一部復元されている。しかも、そのうちの1棟は内部まで復元され、中に入ってみることもできる。蝋人形が置いてあり、当時の生活風景を再現しているのである。これはやや安っぽいような気もするが、小中学生向けの教材としては充分役に立つのではないだろうか。もちろん、大人向けに発掘されたままの遺跡や、各部を紹介する展示もある。
  群馬県には、他に「上州おにし」にも遺跡の無料公開がある。歴史や考古学が好きで旅も好きなら、ぜひ上州路の道の駅を巡ってみてはいかがだろうか。